2003年7月〜9月のレビュー

(タイトルの部分をアルバムは シングルはで表記してます)
Dragon Ash 「HARVEST」
2年ぶりのアルバム。全体的にこれまでの、攻撃的な感じか
ら、優しく包み込むよう感じへ。声もZEEBRAぽい声か
ら、穏やかな歌声へ。ライブでダンサ−を踊らせるためか?
ダンスビ−トな(ドラムンベースを軸とした)サウンドにな
っています。キングキドラ「最集兵器」に収録されている、
「公開処刑」にて降谷建志がディスされている影響があるか
どうか分からないが、全体的にラップではなく歌を歌ってい
るんかな?という印象があります。「公開処刑」を聞いて、
次のアルバムは、ラップ→歌へと、もしかしたら軸足を移す
のかな?と思っていたので。個人的にこの「公開処刑」聞い
た感想は、やられてもしかたないのかな?と。「Summe
r Tribe」に関しては、めちゃめちゃ好意的な意見で
も、「あぁ、降谷君はZEBBRAの事が、めちゃめちゃ好
きなんだな〜」としか言えません。この「HARVEST」
というアルバム、Dragon Ashもしくは、降谷君に
とっても、ある意味リハビリするため、傷を癒すために作っ
たのかな?という風なアルバムに仕上がっている感じがしま
す。このアルバムの中で1番良かったな、と思える曲は、シ
ングルにもなっている「Fantasista」あと、もう
一つ何かがあれば良かったのに、と思ったのが「Unite
d Rhythm」と「Day 6」。「United R
hythm」はイントロだけ、サウンドがダブだったんだけ
ど、全部ダブだったら面白くなってたような気がします。「
Day 6」は、激しいサウンドと、何か適当に叫んで30
秒くらいで終わってしまっているけど、いわゆるサビみたい
なのをつけて、1分ぐらいまで引き延ばしたら、もしかした
ら名曲になっていたような気がします。         
B@BY SOUL 「未来地図」
個人的に物凄く期待している、Vo.&RAPユニットの2
枚目のシングル。物凄くさわやかな夏を感じさせる感じがと
てもいいです。あと夏にリリ−スされたからか、RAPが、
レゲェ調になっています。どちらかが、おもいっきり前に出
るのではなく、お互いに引き立てあっている感じがして、そ
れが良い方に出ていると思います。これは個人的な願望なん
だけれど、Key of Lifeの続きを見せてほしいで
す。そしてこのユニットなら可能な気がします。     
ケツメイシ 「夏の思い出」
メジャーリリース、「手紙」当たりから、なんか狙いすぎな
感じがしてたんですが、前作「始まりの合図」そして「夏の
思い出」と、インディ−ズの頃を彷佛とさせる感じがいいで
す。耳に自然な感じに入ってくるラップ、サウンド。とても
心地良いです。ドライブしながら聞くのも気持ち良さそうな
感じがします。「海」「よるかぜ」そして「夏の思い出」と、
続けて聞くと、また違った味わいがあるんでしょうね。  
ACIDMAN 「リピート」
プレデビューシングル3部作の頃から、ちょっと注目してい
ました。オルタナティブなサウンドと衝動感を煽るような歌
声を激しく叩き付ける感じが、私好みだったので。1曲目の
「波、白く」は私好みな感じでした。2曲目の「リピート」
最初に聞いたのは某チャ−ト番組のED曲だったんですが、
ACIDMANもこういう緩い曲をやるんだ〜。としか思っ
ていなかったんだけど・・・。6分もあるとても長い曲なん
ですが、途中だれる事なく聞けてしまえたのにはびっくりし
ました。爆音系のバンドがこういう緩いスローテンポな曲を
やると、途中でだれてしまって聞けなくなる事が多いんです
けどね。サウンドもVo.の歌声は全体的に優しいのですが、
所々に狂気を感じる部分もあります。激しく衝動的な曲も、
緩いスローテンポな曲も、両極端なスタイルをきちんと確立
できたら、いわゆる日本のロックシーンで頂点に君臨できる
んでしょうね。というより2、3年後、そういう位置にいそ
うな気がします。                   
クレイジーケンバンド 「777」
クレイジーケンバンド。名前と顔、音楽コンセプトだけは某
雑誌に結構出ていたので知っていたけど、携帯のCMに使わ
れてから結構有名になったんでしょうね。もうちょっと、妖
しい感じのアルバムかな?と、ビジュアルから見てそう判断
したんですが。前半はオシャレな感じで、カフェミュ−ジッ
クぽいな、と思っていたけれど、中盤当たりから段々と妖し
い感じがしてきました。バンドのリーダー横山剣の渋く、そ
してほのかに甘い歌声がとてもいい感じです。個人的に好き
なのは、さわやかな感じの「7時77分」アップテンポな「
爆発!!ナナハン娘」妖しいテイストの「真夜中のストレン
ジャー」「涙のイタリアン・ツイスト」グル−プサウンズを
何故か思い浮かんでしまった「Surf Side 69」
個人的には「タイガー&ドラゴン」を収録してほしかったで
す。                         
柴田淳 「あなたとの日々」
とうとう、この曲でオリコン初登場ひと桁台。うれしくもあ
り、なんか悲しくもあり・・・。多分この曲、私が聞いた中
で1番のお気に入りになってしまいました。前半は抑え目で、
サビになると、ここが聞かせ所とばかりに、一気に畳み掛け
る所がいいです!!つぼにはまってしまいました。この人の
歌声自体が、私のつぼを上手く押さえられているんでしょう
ね。切ない世界観、歌声が好きな人間なんで。この人の歌声
は、『切ないですよ!!』と言っているようなもんですから。
その分だけ好き嫌いがはっきりしそうですが・・・。   
大塚愛 「桃の花ビラ」
ドラマ「すいか」のED曲で流れていたのをちょっとだけ聞
いて、耳に残っていたので、TUTAYAでレンタルしてき
ました。最初聞いた感じ、不思議系な感じのテクノポップな
事をする女の子なんかな?と思ったら、サビになっていきな
り沖縄民謡。このギャップがとても面白かったです。歌詞の
方も乙女チックというか、可愛らしい感じがしました。新し
い感じのGARLPOPって、こんな感じかな?ちなみに、
この人の所属レコード会社は、なんと、あのエイベックス!!
歌詞カ−ドの所を見て驚いちゃいました。てっきりポニーキ
ャニオンなんかな?と思ってたんですが・・・。(何となく
ですが)                       
松たか子 「ホントの気持ち」
女優さんや、アイドルが歌う曲は強烈なインパクトがあって
それはそれでいいんだけど、1回聞いただけであきてしまう
んですよね〜。松たか子、最初歌手デビューすると聞いて、
いつまで持つのかな〜?とばかりに思ってデビュー曲をTV
から流れてくるのを聞いていたけど、さしてインパクトを感
じず、これはこれでありなんかな?そんな印象が変わったの
が「コイシイヒト」チャート番組で流れてくるたびに、じょ
じょに気にいってしまい、その後の「clover」も聞い
て、これはアルバムも聞いた方がいいな?と思い2枚ほど、
レンタルしてきて聞いて、この人のやっている音楽はデビュ
ー曲から、最新の曲まで1本の線でつながっているのかな?
と思いました。「ホントの気持ち」小田和正プロデュ−スの
この曲も、松たか子の色に見事に染まっている感じがします。
私が思う松たか子の色、派手な事を、刺激的な事を、とんが
っている事をやっているんではなく、地味かもしれないけれ
ど、柔らかくて温かく、そしてちょっと切ない世界がそこに
あります。                      
加藤いづみ 「Romeo」
前作のアルバム、そしてシングル「TRUE SONG」か
ら、約4年ぶり。その間、小田和正やユーミンのツアーコー
ラスをやってたり、SLTの藤田千章がプロデュースしたゲ
ームサウンドのボーカルをやっていたり、相川七瀬に曲を提
供したのには、正直びっくりしたけど。4年ぶりのアルバム、
プロデューサーがデビュー当時の人に戻ったからか知らない
が、歌声が前の2枚のアルバムのどこか影があるような感じ
ではなく、素直でまっすぐな歌声になっています。あと切な
い曲は、切ないんです!!て感じな歌声だったのが、このア
ルバムでは、そういう感じの歌声はあんまりないんだけど、
切なく感じてしまいます。表現力の幅が広がったというか、
歌声に深みが増したというか。じわりじわりと切なさがしみ
こんできてしまいます。個人的にはセルフカバーアルバムを
リリースして欲しいな、と思うんですけどね。今の歌声で初
期の頃の曲が、どんな形に変ぼうするか聞いてみたいんです
けどね。あくまで願望ですが・・・。