「2003年、My Best Song!!」

アルバム
1位 SING LIKE TALKING「RENASCENCE」
2位 小島麻由美「愛のポルターガイスト」
3位 NUMBER GIRL「サッポロ OMOIDE       
                    IN MY HEAD状態」

 〃 wyolica「fruits&roots」
           4位候補?その他?          
   加藤いづみ「Romeo」
   柴田淳「ためいき」
   クレイジーケンバンド「777」
column#10 「2003年、My Best Song!!」
私が聞いた中で今年1番良かったアルバムと思ったのが、SIN
G LIKE TALKING
「RENASCENCE」でした。
前作「METABOLISM」が、かなり尖ったアルバムになっ
ていたので、かなり身構えていたんですが・・・。余りにも分か
りやすいアルバムになっていたので、違う意味で驚いてしまいま
した。けれど守りに入ったのではなく逆にやりたい事を全部やっ
てしまっている感じがします。「METABOLISM」は尖っ
たアルバムになっているけれど、ある一定の方向性みたいなもの
は感じられたけど、「RENASCENCE」はロック・ジャズ・
R&B・デュエット・そしてラップ風味とバラバラなんだけど、
それがポップに消化されてちゃんと一つのアルバムとしてまとま
っているのが凄い。ファンが望むSING LIKE TALK
ING像
というのと、SING LIKE TALKINGがや
りたい事が高いレベルで両立できているアルバムになっていると
思います。                        

2位にしたのが小島麻由美「愛のポルターガイスト」妖艶な歌
声というか、世界観というか・・・。セシルの時代をちょっと思
い出してしまいました。「愛のポルターガイスト」を聞いてたら、
前作「My name is Blue」が、いわゆる”セシル”
3部作から3年くらい休養した後にリリースされたアルバムなん
だけど、なんかリハビリで作ったアルバムに思えてきました。(
それでも恐ろしいくらいレベルの高いアルバムですが・・・。)
個人的にはこの「愛のポルターガイスト」で、セシルの時代に別
れを告げたように思います。妖しくて甘美な小島麻由美の世界が
このアルバムにあります。1度聞いてはまったら、そう簡単には
この世界からは抜け出せません。              

本当は一つに絞りたかったけどできなかったので、3位は2つと
いう事で。まず1つはNUMBER GIRL「サッポロ OM
OIDE IN MY HEAD状態」
ラストライブをほぼ収録
しているライブアルバムです。初めてロックバンドを好きになれ
たのが、NUMBER GIRLなので、1年たってもこのアル
バムを聞くと感傷に浸って仕舞う訳なんですが・・・。2ndア
ルバム「SAPPUKEI」を初めて聞いた時、”このバンド、
次のアルバムで極限まで行ったら解散してしまうかもしれない・・・。”
と思ったのが当たってしまいました。個人的には3rdアルバム
「NUM HEAVYMETALLIC」がダブ・ヒップホップ・
祭囃子の要素も入っていたアルバムで、聞いた感じもっとおもし
ろい事やってくれそうかな?違う要素を取り入れて、まだまだ可
能性・伸びしろがありそうと思っていただけに・・・。どこのロ
ック雑誌でも書かれていた事だと思うけれど、NUMBER G
IRL
の最大の魅力はライブなんで、このライブアルバムで少し
は雰囲気を味わう事ができます。けれど、その100倍くらい生
のライブは凄かった!!もし、このアルバムを気にいれば映像作
品をお勧めします。最後にNUMBER GIRLメンバーのこ
れからの未来に幸がある事を祈ります。(解散して1年過ぎてこ
んな事を書くのもなんだけど・・・。)           
                     
もう1つの3位は、wyolica「fruits&roots」
wyolicaという実が、このアルバムで熟成されたような気
がします。どの季節にも必ず持って行きたいアルバムになってい
ます。寒い時期には優しくて暖かい音の世界が、暑い時期には軽
やかで涼し気な音の世界に変わると思います。今から凄く楽しみ
にしているんですが。あと、今のwyolicaには魔法がかか
っているような気が・・・?バンドマジックっていうんですかね?
wyolicaはバンドではなくユニットなので、その言い方
は適切ではないんですが・・・。)バラードを作ったら全部名曲
になりそうな気がします。このアルバムで良い意味でも悪い意味
でもwyolicaのブランドイメージが確率されたんじゃない
でしょうか?そして課題も出てきたような?課題の方はアップテ
ンポの曲をどうするか?「fruits&roots」の中にも
入っていたけど、決して悪くはない。けれど、もっと突き抜け感
が欲しい!!「fruits&roots」に収録されている曲
はまったりしすぎている気がしました。そして個人的に思うwy
olica
のイメージ”切ない時に1人で曲に浸ったり、恋人同
士でまったりする時にBGMで使われるイメージ
”があります。
次のアルバムがwyolicaにとって勝負になってくるでしょ
う。新たなステージにトライするか?それとも、さらにこのアル
バムで手に入れた物を熟成させる道を選ぶのか?注目です。  

シングル
1位 B@BY SOUL「トキワの街角」
2位 a.mia+Key of Life             
     「Friday let me down         
           featuring Diggy−MO`   
                       (SOUL`d OUT)」

3位 キンモクセイ「車線変更25時」
           4位候補?その他?          
   GOING UNDERGROUND「トワイライト」
   松たか子「ホントの気持ち」
   HALCALI「タンデム」
   スネオヘアー「ウグイス」
   ACIDMAN「リピート」
   中島美嘉「接吻」
   大塚愛「さくらんぼ」
   一青窈「江戸ポルカ」
column#10 「2003年、My Best Song!!」
シングルは、ダントツでB@BY SOUL「トキワの街角」
番最初に聞いたのは、FM802をたまたま聞いた時だったんだ
けど、はっきり言って衝撃が走りました。Key of Lif
「ASAYAKEの中で」とやっと同じ、もしくはそれを超え
るのではないか?と思える曲に出会えた事に。Key of L
ife
の事についてはまた後で語るとして・・・。「ASAYA
KEの中で」
から「トキワの街角」に出会うまで約7年間くらい、
いわゆるVo.&RAPの曲を聞いてきたけど、どれも何かが違
う?としか思えない曲ばかりでした。ここ最近ではヒップホップ/
R&Bのアーティストがいわゆるコラボレーションという形でC
Dを発売したり、もしくはユニットを組んだりしてるけど満足す
る作品はありませんでした。ソロとしてはありなのかもしれない
けど、お互いの個性がぶつかりあいすぎて、それが化学反応を起
こして良い方に転ぶ場合もあるけれど、ほとんどが自分のスキル・
主張をぶつけあった結果、お互いの良いもの・個性が潰されてい
る気がします。”1+1=2”にもなっていないような・・・?
最悪0.●の世界に突入しているような曲も・・・。(ヒップホ
ップにはいわゆるバトルという要素もあるので、個性をぶつけあ
うというのが一概に悪いとは言えないけど・・・。)B@BY 
SOUL
の場合は今の時点でソロをやるとしたら、まだ物足りな
いものがあるかもしれない。けれど、その分だけお互いの物足り
ない部分を補っている、そしてお互いの個性を上手く生かしあっ
ている、そしてそれが”1+1=が3、4”いや無限大の可能性
が広がっています。のハードコアテイストなんだけど、ポップ
な感じのラップ。KOZUEの透明感あふれる歌声。B@BY 
SOUL
というユニットはこの2人じゃなきゃいけない、もしく
は化学反応が起きないような気がします。          

確か、HMVのフリーペーパーかな?それを呼んでた時に、どっ
かで見た名前が・・・。R&B特集かHMVお勧めのCDかどっ
ちか忘れたけど。そこにa.mia+Key of Life
Friday let me down featuring 
Diggy−MO`(SOUL`d OUT)」
と紹介されていたのが
最初でした。1番最初に思った事が”Key of Life
てまだいたんかい!!”って。「ASAYAKEの中で」を初め
て聞いた時、物凄く斬新でポップな感じが(今、聞いたらとても
チープに感じるかもしれないけど)好きでした。カシオペア
ASAYAKE」
をサンプリングして、ボーカルとラップの詞世
界が同時進行しつつ絡み合っている所など、今でもVo.&RA
Pの作品としては最上位に挙げる事ができます。そんなに好きだ
ったKey of Lifeだったんですが、3rdシングル
MOTION&EMOTION」
でファンをやめてしまいました。
理由としては、ボーカルが変わってしまった事と、その前のボー
カルに対してすべての面において、下回っていた事が最大の理由
でした。でも今思えば確か歌詞カードの所に「ボーカル、ラップ
大募集!!」
と書かれてありましたね。そしてKey of L
ife
というのはプロデュースユニットだという事も・・・。今
で言ったらDJがCDをリリースする時に、そのコンセプトに合
ったラッパーやボーカルを使うと言った所なんでしょうか?(
ALM DRIVE・DJ HASEBE・MASTERKEY

とか)その当時の私には、まったく理解できず・・・。今思うと
そういう事やるのは5年ぐらい早かったかな?と。「Frida
y let me down」
は、ドリカム「決戦は金曜日」
をサンプリング。クラブフロアで盛り上がる強烈なキラーチュー
ンにもなっているし、その一方で良質なポップスとしても成立し
ています。a.miaの歌声とDiggy−MO`のラップも聞
いていて心地いいし。あとDiggy−MO`のラップが、SO
Ld`OUT
とは違ってた所が個人的には良かったと思いました。
SOLd`OUTの時は、なんかインパクトはあるんだけどくど
い感じのラップがちょっと・・・。な感じなのが、この曲ではく
どい感じはほとんどなく、それでいてスキルというのを見せつけ
ています。a.miaの歌声もDiggy−MO`のラップもと
ても良かったんだけど、聞き終わった感想は”さすが!!Key
 of Life
!!”と思ってしまいました。そして、B@B
Y SOUL
とも1回でいいからやって欲しい!!      

3位はウルフルズ「ええねん」久々にウルフルズらしい一直線な
パワーソングを聞いた気がします。悪く言えば”ウルフルズって
まだこんな事をするんだ。になってしまうんですが・・・。ベー
スのジョン・B・チョッパーが復帰して、こんなにも勢いとかが
変わるものなのかと。物凄く弾けています!!歌詞の方も物凄く
青臭いけれど、私は下手にかっこいい歌詞よりかはこっちの方が
好きです。そしてこの「ええねん」を聞いて”バンドという物は
1人脱退したからといって、たとえ前のプレイヤーよりも上手い
人が加入しても必ずしもプラスにはならないのかな?
”と思いま
した。ジョン・B・チョッパーが復帰した今年のウルフルズは注目です!!