石野田奈津代            
     「ココロの銭湯〜音の湯〜」ライブレポ      
初めての銭湯ライブです!!体験するのは石野田奈津代の「心の
銭湯〜音の湯〜」です!!ずっと興味があったんです!!銭湯で
ライブを観るというのはどんな感じなのか?そして某動画サイト
にてなつが銭湯ライブをしている映像を見た事があって、その時
のライブの映像はアンプラグドだったので、今日のライブは全部
アンプラグド!?と、アコースティック好きな人間にとってはた
まらない瞬間になるんだろうなと、とても楽しみにして足を運ん
だ訳なんですが。                     

今回大阪で行われる銭湯ライブは茨木市にある「カフェ茨木湯」
という元々銭湯だった所をカフェにしちゃったというとても面白
いコンセプトな感じのカフェなので、それも非常に楽しみにして
足を運んだ訳なんですが。                 

阪急電鉄の「茨木市駅」を降りて「カフェ茨木湯」に向かった訳
なんですが、着いた瞬間ここで合っているのか少し戸惑ってしま
いました。理由はというと明らかにライブをするという雰囲気で
はなかったので・・・。これどうしようと思っていたら、どうや
ら「カフェ茨木湯」は、私の思っていた所の隣だった・・・。 

そしていよいよ「カフェ茨木湯」に入る訳なんですが、私の頭の
中では”銭湯フレーバーを残した感じのカフェ”という認識だっ
たんですよ。中(かつて番頭&着替えスペースだった所)に入っ
た瞬間、”かつて銭湯だった内装を見事なまでに活かしたカフェ”
だった事にとても驚いてしまいました!!かつて番頭だった所に
ビールサーバーが置いてあった事には軽く衝撃が走ってしまった
し。今回のライブも予約制だったので、整理番号と名前を言った
後、銭湯ライブ特製のタオルをもらい、その後ライブフロア(で
いいのかな?)の中に入る前にドリンクをスタッフさんから貰い
ました。いわゆる”銭湯と言えば”的な飲み物の”牛乳・コーヒー
牛乳・フルーツ牛乳”の3種類だった訳なんですが、私はその中
から”フルーツ牛乳”を選択して、ライブフロアの中に入る事に。

で、ライブフロアの中に入ったんですが、見事なまでに銭湯の内
装を活かしているなと。そして照明がシャンデリアだった事にち
ょっと驚いてしまいました。ステージの方を見るとマイクスタン
ドが立っているじゃないですか!!その瞬間”アンプラグドじゃ
なかったんだ”とガックリきてしまったんですが。で、この内装
を見てもう1つ思った事がありました。”演者はどこから入場す
るんだ!?”と。とびらがある所は、いわゆる番頭&着替えスペー
スな所。という事はやっぱりそこから入場してくるんだろうなと
思ってしまった訳なんですが。               

そしてなつがいよいよ登場。登場してきた場所はやはり、番頭&
着替えスペースな所からでした。今日のなつの衣装はレモン色の
Tシャツに水色地にフルーツ柄のスカートと書けばいいのでしょ
うか?去年の夏の阪急西宮ガーデンズでのライブを彷彿とさせる
衣装です。あと何となくなんですが、なつ自身の雰囲気も風呂上
がりの様な感じに思えるのですが。挨拶をしていよいよライブだ
と思っていたら、ここで少し長めのMCがありました。内容は3
/11に発生した東北地方太平洋沖地震に関してでした。なつは
この時、明日が岡山県でのライブだったそうで、岡山県にいたそ
うなんですが、この状況に愕然としたそうです。その後、神津島
に住んでいる両親に電話をかけて安否確認を。この後、今のこの
状況でライブをする事に非常に悩んでいると言っていました。”
今果たしてここにいていいのだろうか?”と。で、私に出来る事
は何か?と考えたら、歌を歌って皆に少しでも良いから元気を分
けたいと。そんな想いなのでライブをやらせて下さいと言った後、
ライブが始まる前にこの地震で亡くなってしまわれた方々に1分
間の黙祷を捧げた後、ライブがスタートした訳なんですが、この
MCをしていた時のなつの状態は”果たしてライブが出来るのか!?”
という感じだったんですね。どう考えてもここで”非常に悪いん
ですが、ライブを中止させて下さい”と言って”料金に関しては、
後日返金させて頂きます”と言った方が無難だと思ったんですが。
私の目から見たなつの状態は”ライブ出来る状態じゃない”と。
そしてライブがスタート。1曲目が「君のうた」だったんですが、
明らかに歌を届けたい所が違う気がしてしまいました。「君のう
た」
の”君”は、ここにいるオーディエンス以上に、遥か先の関
東・東北に向けて歌っているだなと思ってしまいました。自分が
苦しい時にいろいろと支えてくれた人達に対して、今度はなつ自
身がそんな人達を支えたいみたいな感じのメッセージを感じてし
まいました。正直ラストのサビの部分でのア、カペラで歌った所
は目頭を抑えてしまいました。次の曲は「クローバー」だったん
ですが、この曲からは希望を届けたいといった感じに受け取って
しまいました。ここでなつが一言、「今日は温かい曲を歌ってい
こうと思います」と言った後に「温度」を。この曲でも最後のサ
ビの部分でア、カペラで歌ったんですが、正直見ていられないと
いうのが本音でした。なつを直視する事が出来ないんですよ。今
にも折れてしまいそうな感じと書けばいいのでしょうか?非常に
痛々しい。ここでMC。まずは今日の銭湯ライブの開催地となっ
た「カフェ茨木湯」についての説明をしていました。こちらは2
年前まで銭湯を営業していたみたいで、ステージから見て左が男
湯・右が女湯だったそうです。この後、2月に「カフェ茨木湯」
に下見に来た時、富士山の絵がなかった事に愕然としたなつ。し
たがって自ら銭湯に描かれている富士山と桜の絵を描き、ポスター
を作って「カフェ茨木湯」の壁に貼付けたんですが、結構大きめ
の物を作ったそうなんですが、それでも小さかった(他にも壁に
絵があったんですが、それと比べると)事にちょっとショックを
受けていました。その後、このライブツアーで訪れた東京・名古
屋・京都・岡山の銭湯事情を調査した所、富士山の絵が描かれて
いる所は東京しかない事に愕然としてしまったなつ。という訳で、
この富士山のポスターを貼れば関東風の銭湯を楽しめるという何
とか宣伝として成立する形にはなったんですが。そしてSOLE
 CAFEのライブ
でもやった”ケロリン桶”のネタをやった後、
ケロリン桶”のトリビアな事を。関東と関西では”ケロリン桶
が違うのをご存知ですか?という様な事を言った後、「どこが違
うと思います?」と問いかけた後、オーディエンスの中から答え
が出て来なかったのでなつが解答を。関西には”かけ湯”という
風習(関東には”かけ湯”という風習がないんだ)があるみたい
なので、関西の桶はサイズが一回り小さいそうです。この後に次
にやる曲の説明を。次の曲は「クローバー」のc/wの「同じ夏」
という曲をやるんですが、今回は「同じ夏」の〜春の銭湯に行き
たいなVer.〜
を歌うそうです。聞いた感想はというとサビの
部分を春の銭湯に2人で行きたいみたいな感じの事を歌っている
様に思いました。この後、なつはギター→キーボードへ。次の曲
は「楽しい話」を。自分自身に何かを言い聞かせるかの様に歌っ
ている風に見えたんですが?この後に「60億分の1」「はなな
り」
を歌ったんですが、正直なつを直視出来ない状態というか、
直視してライブを観ていいのか?という状態に陥ってしまいまし
た。「60億分の1」は”出会いの曲”「はななり」は”恋する
ウキウキ感”な感じの事を歌っている曲だと思うんですが、はっ
きりいって2曲ともとても痛々しく聞こえてしまうんですよ・・・。
この後、キーボード→ギターへ。その後のMCで、岡山県でホー
ムステイをしていたという話しを。何をしにいっていたかという
と、曲製作のためだそうで。その曲製作に没頭していたため、2
/27がなつにとって記念すべきデビュー12周年だったそうな
んですが、それもすっかり忘れていたそうです。次にやる曲はそ
の新曲をやるそうです。この曲はSOLE CAFEでも聞いた
時と同じ感想
で”人生の応援歌”の様に思ったんですが、個人的
には”人は過去に行けない 未来を描く力があるから”だったか
な?ここの歌詞がとても胸に残ってしまいました。この後「クッ
キー」
を。「クッキー」を歌った後MC。「クッキー」の製作秘
話みたいな物をしゃべっていました。なつのファンからお手紙で、
仕事の同僚が自分を追い込みすぎて自殺をしてしまったという話
しを。そしてなっちゃんも無理しないで、時々は息を抜いて欲し
いという言葉が書かれていて、その手紙と共にクッキーが送られ
てきたそうです。次の曲も新曲だそうです。私のファンの方は知
っていると思うんですが、「60億分の1」「春空−ハルソラ−」
は歌詞が変わっていっているんですね。「60億分の1」は1番
が出来た後、2番がなかなか出来ずに5年後にやっと2番が完成
したので。曲もすぐ完成する曲もあれば成長していく曲もあるの
で、この曲も今後どんな成長をしていくのか楽しみにしています。
と言った後に新曲を。こちらもSOLE CAFEでもやった新
曲を。確か「天使を探しに行こう」という歌詞が、こないだの
OLE CAFEのライブ
とはちょっと印象が異なった感じがし
てしまいました。この後、曲説明で「ここ最近過去を振り返る事
は悪くない事だと思う様になりました」と。「ここ数年、明日は
これやらなければ。1週間後あれを準備しなければとばっかりだ
ったので。ゆっくりと過去を振り返る時間がありませんでした。
たまには自分だけの天使を探して過去を振り返るのも良いのでは
ないでしょうか?」という発言をしていました。次の曲は私には
教え子がいますと言った後、文部科学省の要請で小、中学生に音
楽を教える授業をやっていますと言った後に、その教え子達と一
緒に作った曲をやると言った後「きみのみかた」を。最後の曲に
行く前に、岡山でのライブに行ったオーディエンスの話しをして
いました。今こんな悲惨な出来事があるのに、ライブなんか行っ
ていいんだろうか?と思っていたみたいなんですが、なっちゃん
の歌が聞けて良かったという事を紹介した後、私には歌を歌う事
しか出来ないんだけど、それで少しでも元気が出るなら、小さな
力だけどこれからも歌っていきたいと言った後に「波瀾万丈」を。
正直意外な曲で本編を終了した感じがしました。       

この後、ステージを降りたなつは、アンコールの手拍子を受けた
後、再び登場。そして1曲目に行く前にMC。「この曲でいろん
な皆さんに出会えたと思います。笑福亭鶴瓶さんが”泣ける歌”
として紹介してくれたり、TBS系列「ひるおび」毎日放送での
「ちちんぷいぷい」では大きな桜の木の下で歌わせてもらいまし
た。この曲のおかげでいろんな人と出会えたと思います」と言っ
た後に「春空−ハルソラ−」を。最後の曲に行く前に、今日のラ
イブについて振り返っていました。このライブを始める前は”果
たして今ライブをして良いんだろうか?”という葛藤があったそ
うです。そしてその葛藤はライブ中にも思ったそうなんですが、
”わたしのうた”を聞いている時の皆さんの笑顔を見ていたらラ
イブをやっていていいんだと。その後、笑顔って大切だなと思い
ました。今日のお昼ご飯は、このカフェの近所にあるうどん屋さ
んで食べたんですが、荷物が置けなかったので荷物を抱えながら
ご飯を食べていたら、お店のおばちゃんが”お姉ちゃん、ここに
荷物おけるからここに置き”と言われた時の笑顔が、そしてお店
を出て行く時の”おおきに”の笑顔がとても印象的でした。そし
て、駅前では高校生がこの(東北地方太平洋沖)地震の募金活動
をしている姿に笑顔がでました。皆さんも笑顔を忘れずにこれか
らも過ごして下さい。だったかな?そんな事を言った後に最後の
曲は「まっすぐに」確かこの曲は元々は高校時代のなつのお友達
が海外留学するので、そのお友達のために作った曲だった記憶が?
ちなみに確か1番の歌詞が変わっていたりします。なついわく”
成長する曲”のタイプですかね?これまたちなみに旧タイプVe
r.は、初めて観たなつのライブで聞いていたりします。   

ライブ終演後、なつが思い出したかの様にもう一度、ライブフロ
アと番台を仕切る扉を開いた後、アンケート記入の方のお願いを
していました。                      

そしてアンケート記入後、なつにお見送りされる訳なんですが、
何と言おうかといろいろと考えたんですが、出て来た言葉が「感
動しました」と。その後「私も”阪神・淡路大震災”で被災した
身なので、この言葉を言っていいのかどうか非常に迷ってしまっ
たんですが、”頑張ってください”あと、気をつけて帰って下さ
い」という言葉を言いました。本当は”頑張ってください”とい
う言葉は言ってはいけない言葉だった(なつは地震自体に遭遇し
ていなかったので)とは思うんですが、その言葉しか出て来なか
った自分が情けない・・・。                

このライブの感想を一言でまとめるとするならば、”演者を直視
するのが辛いライブ”だったと。あといつも以上に情感的に・ソ
ウルフルなライブだった様にも思いました。こんなにも直視する
のが辛いライブは初めてでした。1番最初の部分でも書いたんで
すが、正直言って”ライブ出来る状態”ではないと思ったし、ど
こまで持つのか?と非常に疑問を持ってしまった訳なんですが。
正直なつのMCいわく”オーディエンスの笑顔”によって最後ま
でライブをやり切る事が出来たとはいえ、よく最後までライブを
やり続ける事が出来たと思いました。”レコード会社リストラ”
された時は”果たしてこれから音楽活動し続けていけるのか!?”
という事を思ってしまったんですが、良い意味で図太くなったな
と。そんな風に思ったライブでした。